2026年5月6日は水曜日ですが、休日です。2026年9月22日は火曜日ですが、これも休日です。どちらも「国民の祝日」ではありません。
祝日にまつわるルールとして広く知られているのは「祝日が日曜と重なったら、翌日の月曜が休みになる」というものですが、この説明では上の2日を説明できません。実際のルールは、もう少しだけ細かく決められています。
「国民の祝日」は16日ある
祝日を定めているのは「国民の祝日に関する法律」(昭和23年法律第178号)です。通称・祝日法と呼ばれます。
この法律の第2条が、祝日を16日ぶん列挙しています。ただし日付の決まり方は4種類に分かれます。
| 決まり方 | 該当する祝日 |
|---|---|
| 日付が固定 | 元日、天皇誕生日、昭和の日、憲法記念日、みどりの日、こどもの日、山の日、文化の日、勤労感謝の日 |
| 「第〇月曜日」 | 成人の日(1月第2)、海の日(7月第3)、敬老の日(9月第3)、スポーツの日(10月第2) |
| 天文現象で決まる | 春分の日(春分日)、秋分の日(秋分日) |
| 政令で定める | 建国記念の日 |
「第〇月曜日」の4つは、いわゆるハッピーマンデー制度によるものです。年によって日付が動くので、カレンダーを見ないと日付が確定しません。
そして下2つ——春分の日・秋分の日と建国記念の日については、法律そのものには日付が書かれていません。この点は後ほど詳しく触れます。
休日は3種類ある
祝日法の第3条は、3つの項でそれぞれ違う種類の休日を定めています。
「国民の祝日」は、休日とする。
2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。
1項が祝日そのもの、2項が一般に「振替休日」と呼ばれるもの、3項が「国民の休日」と呼ばれるものです。
ここで先に押さえておきたいのが、条文には「振替休日」も「国民の休日」も出てこないということです。どちらも条文の内容を指す通称で、法律上の正式名称ではありません。内閣府が公開している祝日データでも、この2つはどちらも「休日」という同じ名前で並んでいます。
振替休日は「翌日の月曜」とは限らない
2項をもう一度読んでみます。
「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
「翌日」とは書かれていません。「その日より後で、いちばん近い、祝日ではない日」です。
つまり日曜の翌日がまた祝日だった場合、休日はさらに後ろにずれます。ゴールデンウィークでは実際にこれが起こります。2026年を見てみましょう。
| 日付 | 曜日 | 扱い |
|---|---|---|
| 5月3日 | 日 | 憲法記念日(日曜と重なった) |
| 5月4日 | 月 | みどりの日(祝日なので振替先にならない) |
| 5月5日 | 火 | こどもの日(祝日なので振替先にならない) |
| 5月6日 | 水 | 休日(ここが最初の「祝日でない日」) |
このため2026年の振替休日は、月曜でも火曜でもなく水曜日になります。「翌日の月曜が休み」という覚え方では説明できないのは、このケースです。
土曜と重なったときは振り替えられない
もうひとつ2項で重要なのが、「日曜日に当たるとき」と限定されている点です。土曜日は含まれていません。
そのため祝日が土曜と重なった年は、休日が1日減ります。近年の例では2024年11月23日(勤労感謝の日)が土曜日でしたが、翌24日の日曜は通常の日曜のままで、振替休日は発生していません。
土日休みの職場では体感的に「損した」と感じる年ですが、これは制度上そう決まっているためです。
国民の休日は「祝日に挟まれた平日」
3項が定めるのが国民の休日です。前日と翌日の両方が祝日である日は、それ自体が祝日でなくても休日になります。
2026年はこれが9月に起こります。
| 日付 | 曜日 | 扱い |
|---|---|---|
| 9月21日 | 月 | 敬老の日 |
| 9月22日 | 火 | 休日(前後が祝日のため) |
| 9月23日 | 水 | 秋分の日 |
前の土日と合わせると、2026年9月19日から23日まで5連休になります。敬老の日(9月第3月曜)と秋分の日の間隔は年によって変わるため、このかたちの連休は毎年起こるわけではありません。
春分の日・秋分の日は、法律で日付が決まっていない
祝日法の第2条は、春分の日・秋分の日の日付を「春分日」「秋分日」としか書いていません。何月何日という記述がないのです。
春分日・秋分日は太陽の位置によって決まる天文現象なので、暦の上で機械的に決められるものではありません。実際の日付は、国立天文台が計算した結果をもとに、**前年2月の最初の官報に掲載される「暦要項(れきようこう)」**で正式に確定します。
つまり翌々年以降の春分の日・秋分の日は、まだ正式には決まっていません。何十年も先まで載っているカレンダーアプリを見かけますが、その部分は計算による予測値であって、確定した祝日ではないということです。
このサイトのぱぱっと営業日計算が、祝日を推測で計算せず内閣府が公開しているデータをそのまま使っているのは、この事情によります。データに含まれていない年は「計算できません」とエラーを返す仕様にしてあり、確定していない日付を確定したもののように表示しない方針にしています。
営業日を数えるときの注意
ここまでのルールは、あくまで暦の上での休日です。会社が実際に休む日とは別物で、年末年始や夏季休業のような独自の休業日は祝日法とは無関係に決まります。
この使い分けは営業日・稼働日・平日の違いをスッキリ整理で詳しく整理しています。「〇営業日以内」の期限を確認するときは、暦の休日に加えて相手先の休業日をご確認ください。
まとめ
- 「国民の祝日」は祝日法2条で16日定められている。日付固定・第〇月曜・天文現象・政令の4種類の決まり方がある
- 休日には祝日・振替休日・国民の休日の3種類がある(3条1項〜3項)。ただし後ろ2つは通称で、条文にその語は出てこない
- 振替休日は「翌日の月曜」ではなく「その日より後で最も近い、祝日でない日」。2026年は5月6日(水)にずれる
- 振替休日が発生するのは日曜と重なったときだけ。土曜と重なっても振り替えられない
- 国民の休日は前日・翌日がともに祝日である日。2026年は9月22日(火)
- 春分の日・秋分の日は法律に日付がなく、**前年2月の官報(暦要項)**で確定する
土日・祝日を除いた営業日の計算はぱぱっと営業日計算でできます。振替休日・国民の休日を含む内閣府公開データを使用しているため、上で挙げた2026年5月6日・9月22日も休日として除外されます。
なお、この記事は祝日法の条文と公開されている祝日データにもとづく一般的な整理です。祝日制度は法改正によって変更されることがあり、実際の休業日は勤務先や取引先の規程によって異なります。重要な期限の判断は、相手先のカレンダーを直接ご確認ください。